エミリアからの便り

フェラーリ① （Ferrari①）

わがやから車で15分ほど南下したマラネッロ(Maranello)の街に、フェラーリ本社がドンと構え、正面玄関の門にはお馴染みの「馬」が勢いよく跳ねております。




本社から１分歩くとフィオラーノ(Fiorano)。フェラーリのテストコースを走るニューモデルを見るために、小高い陸橋脇のフェンスにカメラを構えたファンが鈴なりにずらりと並びます。コースの裏手にあるク夫の会社にいると、テストの日にはエンジンの唸り音が空気を切り裂いて、地響きを立てて伝わってくる。すきっ腹にビシビシきますね。フェラーリのエンジンは違います。




本社の近所には、フェラーリ博物館や、ジャック・ヴィルヌーヴのパパ、ジル・ヴィルヌーブの栄誉をたたえて彼の名前を冠した通りや、F1大会で優勝するたびに鐘がなる教会…があります。

フェラーリ②に続く。

ビール （Birra）

写真左から

CHIMAY…ベルギー
GRIMBERGEN…ベルギー（修道院で作られる）
PAULANER Hefe-Weissbier…ドイツ
HB HOFBRAU MUNCHEN Munchner Kindel Weissbier…ドイツ
Oberdorfer Weissbier…ドイツ
Fischer…フランス（修道院で作られる）

ベルギービールは紅茶色で少し苦味があるものの濃い味わい。
ドイツの白ビールは黄白濁色。ノドごしさわやかで、ぐぐっといけますよ。
フランスビールもベルギービールの味わいに似ています。
私は断然ドイツビール派。量は飲めないけれど、暑い夏のあの一口はいいですね。

結婚記念日 （Anniversario di matrimonio）

9月25日は11回目の結婚記念日。

可愛らしい小さな教会は線路脇にあったので
挙式中に何回も電車が通過して揺れました。
あの轟音も祝福だと思えば嬉しいものです。


気持ちを新たにして、12年目に向かいます。

バルサミコ酢 （Aceto balsamico）

モデナで収穫されるトレヴィアーノ（白ぶどう）はバルサミコ酢の原料に最適であり、しかも寒暖激しいモデナの気候と湿度のお陰で、味わい深いバルサミコ酢ができるのだそうです。



長年の趣味が高じてアチェタイア（醸造蔵）を持つまでになった夫の友人マルピーギ氏は、この１０年の間に大邸宅の裏庭に醸造蔵の１号館、そこから車で５分のところに２号館、さらに近所にはレストラン・トラットリア・B & B…を次々とオープンさせました。このレストランでお目にかかったのが、写真のリゾット。生クリームとミルクとパルミジャーノで炊いた真っ白なリゾットに、２５年ものバルサミコ酢がかけられている。うまさに唸ります。

お祖母さまの代から受け継がれたという80年ものを、友人から頂きました。ドロリととても濃いので、バルサミコ酢が容器にへばりついて落ちてこない。最後は指でふき取って舐めました。調味料の領域を超えている。これは食の媚薬ですね。




バルサミコ酢の入ったキャンディーやチョコレートは、新しいものや少し変わったものが好きなマルピーギ氏が考え出したものですが、私はこの組み合わせはちょっとダメかも。食事を堪能したら、スピランベルト（Spilamberto）のバルサミコ博物館にもぜひお立ち寄り下さい。

可愛いお客さま （Piccolo visitatore）

去年の今頃、わがやにこんな可愛いお客様がやってきました。
涼しい日曜日の朝、マンサルダ（屋根裏部屋）に行くと、刑務所の鉄格子の低い位置を止まり木にして、この黄色いセキセイインコが休憩していたのですね。ちょっと散歩…のつもりが、どうやら迷子になってしまったようです。

おなかを空かせているようだったので、容器に水とパンくずを入れてそっと近づくと、少しのけぞったものの、飛び立つ気配はありません。しばらく餌と私たちの様子を伺ったあと、水とパンくずを交互に食べ始めました。

「迷い子だから、張り紙を作って呼びかけなくちゃね。でも飼い主が名乗り出なかったら、うちで飼ってもいいね…」　勝手なことを言っているうちに、ピーコちゃんは黙って飛び去っていきました、エーン( p_q)