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そんな子ども時代の夏の食卓に必ず登場したのが、梅花焼きだった。大正生まれの祖母が戦時中、村の公民館で米軍の料理講習を受けたときに覚えてきたものの1つらしい。フライパンに生地を5枚広げて梅の花のようにして焼いたことから、この名がついたという。母が嫁いで来て間もない頃は、母屋の広い台所で祖母と一緒に食事の仕度をしていた。そんな中でこれを受け継いだのだろう。今でも実家に帰ると、その梅花焼きが当時と同じように食卓に並ぶ。これが娘の大好物なのだ。 【分量】(3~4人分) ところが娘からは、「おばあちゃんのほうがおいしい。もっとざっくりしてじゃがいもの味が濃いよね。」 水分を搾ることで素朴な食感が得られるのだろうか?なるほど私の梅花焼きはつるんつるんで、まるでパンケーキやファリナータ・ディ・チェチ(Farinata di ceci)のよう。料理の味付けや盛り付けには全く無頓着な母だが、買い物前の品薄の中で手早く作ったり一日30品目を満たすことにかけては、天下一の威力を発揮するのである。
by emilia2005
| 2009-07-15 00:52
| 食卓
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