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絶対に轢いた、と思った。ブレーキを思い切り踏み込んだ。衝撃音はなかったが、目を開けるのが怖かった。一時停止のウィンカーを出して車からのろのろ降りる。おそるおそる前を見ると、丸くうずくまるようにして座り込んでいる一羽の鴨。よかったぁ、生きていた。交差点を左折しようとハンドルを切り始めた時、目の端に影がちらっと見えたような気がした。よく見ると雌の鴨が片足をひきずるようにして、交差点をよろよろ渡ろうとしていたのだ。
交差点のほぼ真ん中に呆然と立ち尽くしていた私と鴨。事情の分からない後続車はクラクションを鳴らす、鳴らす!一時騒然となる。と、ジョギングをしていた女性や自転車で通りかかったじーちゃんが立ち止まってくれた。「こんなところをウロウロしていると、今に轢かれるぞ」 覗き込むようにして鴨に話しかけたじーちゃんは、私やジョギングの女性に軽くウィンクしながら、雌鴨を抱きかかえて歩道にそっと下ろしてやる。その間鴨は暴れるでもなく、されるがまま大人しくしていた。可愛いヤツ、うるっ。私はこの子を轢くところだったんだ。 通勤途中に羽毛だけがアスファルトにこびりついた様をよく見かける。真っ赤な肉塊が道路の真ん中や路肩に転がっていたりする(泣) 二重三重に轢かないよう、それらをまたぐようにハンドル操作するが、渋滞時にはすぐ前が見えないから避けようがなく、時々コトンと軽い衝撃音が手や身体に伝わると悲しくなる。ゴメンね、と心の中で謝る。
by emilia2005
| 2008-05-17 00:05
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