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初めてポレンタ(塩少々のお湯でとうもろこしの粉を練ったもの)を食べたのは、かつて同僚と行ったルーマニアレストラン・ダリエだった。肉料理の付け合せにマッシュポテトのような、真っ白のポレンタが出てきた。が、無味無臭で口に合わなかった。あれ以来私の頭には長らくポレンタ=白くてまずいものとインプットされていましたが、イタリアに来て色んなタイプのポレンタを食べているうちに、好き・好き・大好きになりました。
このあたりではサフランのような鮮やかな黄色のとうもろこしの粉が一般的であるけれど、場所によっては蕎麦粉が配合されて灰褐色のものや、限りなく白色に近いものもある。ポレンタ自体は殆どが水分でカロリーがない代わりにお腹が膨れるので、近年ダイエット食として見直されているものの、以下↓のような食べ方をすればカロリー・アップ、でもやめられない。 ポレンタを食べるたびに思い出す、あの日の光景。何年も前に姑宅で彼女の友人たちと簡単なランチをした時、付け合せに出てきたポレンタを見て、一人のシニョーラが突然フォークとナイフの手をとめ、目頭を押さえ始めた。しばらく沈黙の後、「私が育ったうちはとても貧しくて、家には電気も水道もなかった。食糧も満足に調達できなかったわがやは、来る日も来る日もポレンタ、ポレンタ、ポレンタ。だからポレンタを見ると、当時のひもじくて寒くてやるせない辛い思いが蘇ってきて…」と声を詰まらせる。一同胸がいっぱいになって、かける言葉が見つからなかった。
by emilia2005
| 2007-11-17 00:12
| 食卓
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